
「まつげを抜いても、1〜2ヶ月でまたゴロゴロしてくる」「眼科でまつげを抜いてもらうことを繰り返しているが、根本的に治らないのか不安」「角膜に傷がついていると言われたが、このまま続けても大丈夫?」
逆さまつげ(睫毛内反・睫毛乱生・眼瞼内反)は、まつげを抜くことでしか対処できないと思い込んでいる方が多くいらっしゃいます。確かにまつげ抜去は手軽ですが、これは一時的な対処であり、根本治療ではありません。
東京都中央区京橋・東京駅近くの「京橋いしづち眼科」では、逆さまつげの原因評価・保存的治療・必要な場合の専門施設へのご紹介を行っています。「毎回抜いているだけでいいのか?」「手術が必要なのか?」という疑問にお答えします。

「まつげを抜くだけ」が根本解決にならない理由
まつげを抜去(ピンセットで引き抜く)すると、その場では目のゴロゴロが解消されます。しかし、まつげは毛根から再生します。一般的には1〜2ヶ月で同じ問題のあるまつげが再生し、同じ症状が繰り返されます。
これを繰り返す間に、毎日のまばたきのたびに角膜が微細な傷を受け続けます。軽いうちは「角膜上皮障害」ですが、長期間放置すると角膜の深部にまで傷が及ぶ「角膜潰瘍」「角膜混濁(白濁)」へと進展し、視力低下につながるリスクがあります。
「毎回抜けばいい」ではなく、「なぜ繰り返すのか」の原因を評価し、根本的な対処法を選ぶことが大切です。
逆さまつげの種類によって、治療が異なります
① 睫毛内反(子ども・若い人に多い)
まつげ自体の生え方は正常ですが、まぶたが内向きになってまつげが眼球に接触します。東アジア人の子どもに多く、成長とともに自然に改善する割合も高いため、角膜への刺激が軽い場合は経過観察が基本です。
② 睫毛乱生(大人に多い)
特定のまつげだけが内向きに生えている状態。アトピー性皮膚炎によるまぶたの慢性炎症・感染後の瘢痕・加齢変化が原因になります。「抜いても同じ場所のまつげが何度も生えてくる」場合はこのタイプが多いです。永久脱毛(電気分解)でその毛根だけを破壊する治療が有効です。
③ 眼瞼内反(高齢者に多い)
まぶた全体が眼球側にめくれ込む状態。加齢によるまぶたの筋肉・腱膜の弛緩が原因で、高齢者に多く見られます。まつげ全体が角膜に触れるため症状が強く、保存的治療(抜去)では追いつかないことがほとんどです。手術(まぶたの構造修正)が根本治療となります。

放置するとどうなる?角膜へのダメージを正直に伝えます
| 逆さまつげを放置した場合のリスク 段階① 角膜上皮障害:角膜表面に細かい傷が入る(フルオレセイン染色で緑色に染まる) 段階② 角膜炎:傷から細菌感染が起こるリスクが高まる 段階③ 角膜潰瘍:傷が深くなり、透明な角膜が白く濁り始める 段階④ 角膜混濁:白濁が進み、視力が著しく低下する(不可逆的なことがある) |
「ゴロゴロするだけで大したことない」と思いがちですが、毎日のまばたきのたびに角膜が傷つく状態は、放置すればするほどリスクが高まります。特に「角膜に傷がある」と言われたことがある方は、早めに根本的な対処法を相談することを強くお勧めします。

治療の選択肢と判断基準
① まつげ抜去(一時的対処)
症状が軽い・抜去で長期間安定している・手術を控えた一時的な処置として用います。痛みはほとんどありませんが、1〜2ヶ月で再生します。
② 電気分解(永久脱毛)――問題のあるまつげを永久に除去
問題のあるまつげの毛根に電気を流し、毛根細胞を永久に破壊します。睫毛乱生(特定のまつげだけ内向き)に最も有効です。複数回の治療が必要なことがありますが、成功すれば再発しません。
③ まぶたの手術(根本治療)
眼瞼内反・重症の睫毛内反には、まぶたの構造を修正する手術が根本治療です。保険適用(3割負担)で受けられます。局所麻酔で行い、外来手術(日帰り)が可能です。
| 手術・電気分解を積極的に検討すべきサイン ①まつげを抜いても1〜2ヶ月で同じ症状が繰り返される ②「角膜に傷がついている」と言われたことがある ③目の充血・目やにが慢性的に続いている ④高齢でまぶた全体がめくれ込む(眼瞼内反) ⑤子どもで成長しても症状が改善しない(小学生以降でも続く場合) |
よくある質問
| Q. 逆さまつげの手術は保険が効く?費用は? |
| A. 医療上の必要性がある逆さまつげの手術・電気分解は健康保険が適用されます。3割負担の場合の目安は、電気分解で1〜3万円程度、手術で3〜10万円程度(片眼)ですが、手術の種類や難易度によって変わります。美容目的の施術とは異なり、医師が「必要」と判断した治療は保険対象です。 |
| Q. 子どもの逆さまつげ、手術は必要? |
| A. 子どもの睫毛内反は成長とともに自然に改善することが多いため、角膜への刺激が軽ければ小学生になるまで経過を見ることが多いです。ただし「角膜に傷がある」「視力の発達に影響するほど症状が強い」場合は早めに手術を検討します。 |
| Q. 抜去を続けていたら、まつげが薄くなった。これは問題? |
| A. 繰り返しの抜去で毛根にダメージが蓄積されると、まつげが細く短く、または生えにくくなることがあります。これが「自然な永久脱毛」に近い状態になる場合もありますが、外観の変化が気になる方は電気分解を選ぶ方がコントロールしやすいです。 |
京橋・東京駅近くで逆さまつげのお悩みなら「京橋いしづち眼科」へ
当院では細隙灯検査・フルオレセイン染色で角膜の傷の程度を確認し、「今の状態でまつげ抜去を続けていいのか」「永久脱毛・手術を検討すべきか」を丁寧にご説明します。電気分解や一部の手術については当院で施術可能です。高度な場合は、実績のある施設へご紹介します。東京メトロ銀座線「京橋駅」1番出口から徒歩1分、JR「東京駅」八重洲南口から徒歩6分。
まとめ
逆さまつげのまつげ抜去は一時的な対処であり、繰り返す限り角膜は毎日ダメージを受け続けます。睫毛乱生には電気分解(永久脱毛)、眼瞼内反には手術が根本治療です。
「角膜に傷がある」「抜いても繰り返す」という方は、まつげ抜去だけで対処し続けるリスクを知り、根本的な治療を検討することをお勧めします。
| 参考文献・参考情報 |
| ・日本眼科学会 https://www.nichigan.or.jp/public/disease/ |

